信号に合成する実写モーショングラフィックスの作り方/Adobe After Effectsの使い方

こんにちは!カズノコです!
今回は、Adobe After Effectsを使用して、HUDチックなモーショングラフィックスを信号に合成する方法について解説します。
数年前にこのような動画をがバズっていたのを思い出し、夜の散歩がてら撮った動画にで自分なりに再現してみました!
こちらの動画は、TikTokでそこそこ再生され興味を持つ人が多いのではないかと思いチュートリアルにしようと思います。
@kazunokoblog 夜の散歩シリーズ #動画編集
今回は、この動画の中で後半の青信号の部分を作っていきたいと思います!
もくじ
用意するもの
今回は、効果音やBGMの制作の説明は省きます!
使用する素材は、Freepikというベクター素材を有料で商用利用可で使用できるサイトからダウンロードします。
ダウンロードしたのは信号の歩いている人の素材が含まれている下記のベクター素材です!
お金がない方は自身でシェイプを作成したり、ピクトグラムなどを見てみるともしかしたら見つかるかもしれないです!
あとは、信号機の素材です。今回使った素材は下記で販売しています。
https://www.motionelements.com/ja/stock-video-14788248-traffic-light
こちらはご自身で撮影したものでもできますのでご安心ください。
あると便利なプラグイン
今回のチュートリアルで使っていますがなくてもできます。気になる方のために一応下記で紹介しておきます。
EaseCopy
イーズの曲線をコピーアンドペーストできるプラグインです。
イーズの曲線を同じように手作業で合わせるのが面倒な時に便利なプラグインです。無料で手に入ります。
https://aescripts.com/easecopy/
Overload
イラレを開いた状態からワンクリックでAEにシェイプとして変換して移動してくれる神プラグインです。価格は$45(約5000円)です。正直プラグインの中で個人的に一番使っているかもしれません。イラレのベクター素材からAEのシェイプに変換してくれるので、Aiのデータを管理する必要がなくなります。ファイル管理がめちゃくちゃ楽になります。
https://www.battleaxe.co/overlord
手順1:素材選定
まず、元となる動画素材の編集する箇所をトリミングしましょう!
今回は、10秒になるようにコンポジションを設定しました。
手順2:トラッキング
次に、これから作っていく合成素材を信号に追従させるために、トラッキングをとっていきます。
今回は、コントラストを上げて、トラッキングをとりやすくし、3Dカメラトラッカーで分析を行っていきます。
Command + option + Y で調整レイヤーを作成し、トーンカーブでコントラストを上げていきます。下図を参考にしてみてください。
ある程度コントラストが上がれば、調整レイヤーとセットにしてプリコンポーズ(Command + shift + C)しましょう。
プリコンポーズしたコンプに対して、[エフェクト<遠近<3Dカメラトラッカー]を適用してください!
適用すると自動的に下記の画面のように分析が始まります。
分析が完了すると下記のようにトラッキングポイントがバツ印で表示されるかと思います。
最初から最後までしっかりとれているところを最低3点選択してください!Shiftを押しながらクリックしていくか、クリックしながらドラッグすると選択できます。
本当は、信号の平面にバッチリ有った面をとりたかったのですが、暗いので仕方ありません。今回は回転で手作業で合わせていきましょう。
選択したら、右クリックでヌルとカメラを作成しましょう。
これで、ヌルとカメラを作成できました。カメラはヌルに親子づけしておきましょう。
これでトラッキングは完了しました。
手順3:角度を決める
次に、今回のヌルは角度が信号機と若干違うので、1つ目の合成素材を作り、角度を決めていきましょう。
はじめに、信号素材が赤から青に変わるタイミングでマーカーを打っておくといい目印になると思います。
マーカーをダブルクリックすると、マーカーに文字を入れることができます。
それでは早速、はじめの素材を読み込んでいきます。まず、人の形のベクター素材を読み込みましょう。今回僕はイラレからOverloadを使ってAEに読み込もうと思います。
読み込みたい素材を選択した状態で、Push selection to AEをクリックしてください。
すると下記のように移行できたと思います。(Overloadがない方は人の形だけを新しいレイヤーに分けてその他のレイヤーを削除しAEに読み込んでください。)
まず、シェイプの色を白色に変更しましょう。
次に、ヌルを作成し、二つのシェイプを紐付け、の大きさを大きくしておきましょう。
次に、このヌルとシェイプ2つをプリコンポーズ(Command + Shift + C)しましょう。
次に、先ほどプリコンポーズしたコンプ内に入り、コンポジションをクロップしていきましょう。まず、目標範囲を選択します。
下の方の目標範囲をクリックし、ドラッグしながら範囲を選択していきましょう。
イラストが覆われていればOKです!
この状態で、[コンポジション<コンポジションを目標範囲にクロップ]をクリックしてクロップします。
これでクロップが完了しました。
メインのコンポジションに戻りましょう。
人のイラストのコンポジションを3D化します。
わかりやすいようにヌルとカメラの下にレイヤーを移動させておきます。
「人のイラスト」のコンポジションをトラッキングで作成したヌル1に紐付けます。
位置を0に合わせると、ヌルの位置にイラストがきます。
角度も1から設定した方がやりやすいと思いますので(0°,0°,0°)にしておきましょう。
次に、スケールと位置を信号の所定の場所に合わせましょう。
ここからは手作業になってくるのですが、角度を信号機に合わせていきます。
下記の回転ツール(W)を使用すると直感的に合わせることができるのでおすすめです。
今回は、下記のような値にしました。
角度は(320°,350°,5°)でした。(ここの値はご自身の素材によって変わるのでしっかり確認しましょう。)この値は他のオブジェクトでも使用しますので念頭に入れておいてください。
これで、この章の目的の一つである角度を求めることと1つ目のオブジェクトを作成することができました。
手順4:その他のオブジェクトを作る
では次に、その他のオブジェクトを作っていきましょう。
ここが一番楽しいところです!
手順3と同様の手順で円を作ってみましょう。
プリコンポーズします!目標範囲をでコンポジションを適切な大きさにしておきましょう。
プリコンポーズしたコンポジションを3Dレイヤーにして、位置と角度(320°,350°,5°)を合わせましょう。
あとはスケールを小さくしていい感じに配置して、ヌルに紐付けてください。
同様にシェイプでいろいろと装飾していきましょう。下記のような感じです。
テキストや符号なんかも入れてもいいかもしれません。
アニメーションをつけよう1(パスのトリミング)
シェイプで作ったオブジェクトは、パスのトリミングの開始点と終了点にキーフレームを打つことで、出現のアニメーションを作ることができます。また、パスのトリミングのオフセットにエクスプレッションを打つことでクルクルと回るようなアニメーションを作ることもできます。
アニメーションをつけよう2(遠近感)
3Dレイヤーで配置するときに気づいたかと思いますが、遠近感を使ったアニメーションを作成することもできます。
これを数カ所作りましょう。
手順5:装飾(光らせる、点滅させる)
オブジェクトを光らせる
まず、オブジェクトを光らせる方法について解説します。
オブジェクトの外側だけを光らせるために、ドロップシャドウを使おうと思います。
上記のように、距離を0にして柔らかさの値をあげると光っているように見えます。
色はお好みで、今回は2回重ねて色を出しました。
これを全てのオブジェクトにコピーしていきます。
※今回、動かす全てのオブジェクトをプリコンポーズしたのは、このように後からエフェクトを追加するためです。プリコンポーズしていないとドロップシャドウやグローなどの効果が得られなくなります。ご注意ください。
光らせるとこんな感じになります。
点滅させる
次に、オブジェクトを点滅させる方法を解説します。
かなり力技にはなるのですが、これが一番手っ取り早いので作っていきましょう。
点滅させたいところをレイヤーごと切っていきます。
上記のような感じです。
色調補正
最後に、トーンカーブで全体の色調を整えて完成です。
今回は青を少し強目にしました。
まとめ
いかがでしたか?合成するためのエッセンスを押さえていただけるとオリジナルの作品が作りやすいと思います!
ぜひ参考にしてみてください!
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