パスに沿って素材を動かすモーショングラフィックス汎用テクニック/Adobe After Effects CCでできること

カズノコです。今回は、Adobe After Effects CCでパスに沿って素材を動かすモーショングラフィックスの汎用テクニックをご紹介します。パスに沿って動かしつつ、その軌跡のシェイプも作成しますので、モーショングラフィックスの凡例としてやってみてください。
もくじ
手順1(背景)
新規コンポジションを作成
まず、新規コンポジションを作成します。今回は、フルHD(1920×1080)で3秒のデュレーションのコンポジションを作成しましょう。
平面レイヤーを作成
次に、背景となる平面レイヤーを作成しましょう。今回は、明るめのグレーで作成しました。
手順2(円形シェイプを作成)
円形のシャイプを作成
次に、円形のシェイプを作成しましょう。サイズは(460,500)、線幅は90のシェイプにしましょう。
この円の周りをぐるりと回るようなモーションを作りましょう。
動く円形のシェイプを作成
次に、円の周りを動く円形のシェイプを作って、名前を[motion_circle]としておきましょう。
サイズは75.0にしました。
手順3(動きをつける)
軌跡の手がかりとなるシェイプを作成
動きをつけるために、その動きの手がかりとなるようにシェイプでたどる軌跡を残しておきましょう。 [円]を複製して、サイズと線幅を変更し名前を[motion_line]と仮にリネームしておきましょう。
今回は、サイズを[675,733]にしました。この軌跡を頼りに、アニメーションを作っていきます。
motion_circleの位置を軌跡に沿って調整する
まず、下から円の上まで上がり、円の周りをぐるりと回るような動きになるよう、位置にキーフレームを打ちつつ、調整していきます。
ペンツールに持ち替えてキーフレームをドラッグすると、ハンドルで軌跡を調節することができます。
動きを制御(イージーイーズと時間ロービング)
次に、イージーイーズと時間ロービングを使って、動きを制御していきます。まず、前半の二つのキーフレームにイージーイーズをかけましょう。
次に、後ろ5つのキーフレームを選択し、右クリックして時間ロービングをすることで、速度を統一することができます。
しかし、このままではよくわからん動きになるので、ここからはグラフエディタの速度グラフを見ながら調整していきます。先ほど20フレくらいのところで円の上に来ていたと思うので、20フレくらいのところにキーフレームを合わせて、このとき速度が0になるようにしましょう。
これで、後ろ側の時間ロービングはそのまま維持されてるっぽいので、ここからしっかり動きをつけていきましょう。下記のような形になっていたら、あなたはセンスがよろしいかと思います。下図参考にしてみてください。
手順4(出現アニメーション)
長方形のシェイプを作成
出現する時のアニメーションを作るためにシェイプレイヤーを作成し、長方形ツールで縦長の長方形を作成しましょう。今回はサイズ(7,230)で作りました。
下図のように、長方形を動かしましょう。スケールは線の長さに影響するのでお好みで調整してみましょう。
リピーター追加
次に、リピーターを追加し、コピー数を19にしましょう。
上記の通り、オフセットを-9、リピーターのトランスフォームの位置を(0,0)、回転を10.0°にするといい感じに動きます。
不必要な箇所はカットしておきましょう。
手順5(回る軌跡のアニメーション)
motion_lineを破線にし、パスのトリミングでアニメーションをつける
次に、動きの手がかりにしていたmotion_lineのシェイプをそのまま流用して軌跡のアニメーションを作成していきます。
一個目
- 破線:線分→175
- 破線:間隔→100
- パスのトリミング→下図参照
6フレかけて終了点が89から100、3フレかけて開始点が89から100に変動するようにキーフレームを打ちましょう。するといい感じに軌跡がかけます。
この要領で1箇所に4箇所ほど軌跡を入れます。
これを軌跡に沿って適切な個数入れて完了です。
モーションブラーとドロップシャドウ
最後に動くシェイプ全てにモーションブラーをかけましょう。
また、全てのシェイプにドロップシャドウをかけて完成です。
今回は、シャドウの色を白で不透明度15%、距離を60、柔らかさ(ブラーっぽい感じになります)を62くらいにしました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?この、軌跡の表現は抽象系のモーショングラフィックスではよく使われるテクニックだと思います。是非やってみてください。このチュートリアルをやっておけば、大概の軌跡は自力で作ることができるかと思います。それではまた次のコンテンツでお会いしましょう。
おすすめ記事はこちら↓
参考
今回のチュートリアルを作成するにあたり、下記YouTubeチャンネルのオープニングで使用されているモーションを参考にしました。
Quantum Tech HDのYouTubeチャンネル