結婚式で使えるバラを散らせるアニメーション/Adobe After Effects CC 2019

2019/04/21
 
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カズノコ
早稲田大学卒業→大手音響会社に新卒で就職→デジタルサイネージ向け動画の企画、編集などの業務に従事→田舎で映像フリーランスとして企業VP・株主総会動画・アプリ紹介動画・WEB動画教材コンテンツなど、企業様の動画コンテンツのオンライン編集をメインにお仕事を受注。 銭湯が好き。

カズノコ(@kazunokoblog)です。

最近まわりで結婚する人が増えてきました。僕も大人になったなぁとしみじみ感じます。さて、そんな結婚式で動画編集を頼まれる人もいるのではないでしょうか?ということで、今回はAfter Effects CCの標準エフェクトを使用し、新郎新婦がきっと喜ぶ映像演出、「バラを散らせるアニメーション」の作成方法をお伝えします!

バラの素材を作成(Photoshop CC)

それではまず、バラの素材を作ります。今回は完全に著作権フリーで作りたいので、手作りしてみましょう。まずは、花びらを作る材料です。

白いノート 1枚
カッター(ハサミでも可) 1個
赤いペン 1本
色鉛筆 薄ピンク1本

まず、バラの花びらの形をノートに書きます。あとで赤く塗りつぶすので赤ペンで書いてしまいましょう。

赤ペンで書いた形に沿ってカッター(またはハサミ)で切りましょう。この時、できるだけ切った輪郭を滑らかにしておきましょう。

最後に色ぬりをして仕上げましょう。付け根のところを薄ピンクの色鉛筆で淡く塗っておくとバラ感が出ます。

さあ素材は完成したので最後に背景が単色なところで撮影してデータ化しましょう。スマホでも、コンデジでも、一眼レフでもなんでも構いません。今回は、GRというスナップ用のコンデジで撮影してみました。撮影した素材をフォトショップに読み込みましょう。

バラの写真素材を読み込み、切り抜いて拡張子を[.psd]の形式で保存します。[Command + S]で保存することができます。切り抜きの方法は[別記事:【最新】Adobe Photoshop CC 2019 / 簡単にできる切り抜きの方法]で解説していますので参考にしてみてください。

CC Particle Worldの適用(After Effects CC)

Photoshopでのバラ素材のデータ化が終わったら、次はAfter Effectsでのアニメーション作成です。今回は「CC Particle World」という標準エフェクトを使用します。

新規コンポジションを作成し素材をコンポジションに変換する

まず、新規コンポジションをアスペクト比を指定して作成(コンプ1)します。そして、先ほど作成したバラの素材を読み込みます。

読み込む際、読み込みの種類をフッテージにし、コンポジションを作成にチェックを入れてください。

開くと、はじめに作ったコンポジション(コンプ1)とは別のコンポジション(バラ)が作成されるので、バラの配置を見切れないようスケールを調整します。次に、はじめに作ったコンポジション(コンプ1)にバラのコンポジション(バラ)を入れます。

バラのコンポジション(バラ)は、パーティクルタイプを指定する際に用いるだけなので、非表示にしておきましょう。左端の目のマークのチェックをハズすことでコンポジションを非表示にすることができます。

次に、新規平面を作成[Command + Y]します。今回は、黒の平面を作成しますが、お好みに合わせて色は変えて問題ありません。平面を作成したら、レイヤーに[CC Particle World]を適用しましょう。「エフェクト<シミュレーション<CC Particle World」でエフェクトを適用します。

[CC Particle World]を適用すると、なにやら噴水のような3Dのカッコいいアニメーションが出てきます。

ここに描画されている一つ一つの粒のことをパーティクルと呼びます。この粒の形を先ほど読み込んだバラの形に変えて、動きを調整していきます。

パーティクルの形を変える方法

パーティクルの形を変えるためには、2つの項目を変更する必要があります。

[Particle Type]の変更

[CC Particle World < Particle < Particle Type]の項目を[Line]から[Textured QuadPolygon]へ変更します。

[Texture]の変更

[CC Particle World < Particle < Texture < Texture Layer]の項目を今回使用するコンポジション[バラ]に指定し、[ソース、マスク、マスクとエフェクト]の中からソースを選択します。

上記2つの項目を変更すると、パーティクルがバラに変更され、色のマップは元のカラーを基準とした変化が適用され、自然な色に自動変換されます。

パーティクルに動きをつける

動きをつける主なプロパティは[Producer]と[Physics]です。例えば、下記のような動きをつけるのに変更したプロパティについて解説します。文字は「CC Particle World」を適用した階層の一つ下に配置し、ディゾルブで入れているだけです。

Birth Rate [94.3]に変更
Producer < PositionX [0.20から-0.91]の動きになるようにキーフレームを打つ
Producer < PositionZ [-1.04]に変更
Producer < RadiusX 0.135に変更
Physics < Gravity  0.000に変更

たったこれだけです。それでは、さらに詳細な設定ができるように次の章で各パラメーターの解説を行います。

CC Particle Worldの各パラメーターの説明

[CC Particle World]を適用するとたくさんのプロパティが表示されます。一つずつ解説していきます。

[Grid & Guides]〜[Producer]

①Grid & Guides

アニメーションの動きをわかりやすく視覚化するためのグリッドとガイドの線に関する設定を行います。[Position]、[Radius]、[Motion Path]の3種類のグリッドガイドがあります。[Position]はパーティクルの発生位置を3D空間上に示すための線です。[Radius]はパーティクルの広がりを示すための線です。[Motion Path]はパーティクルの移動(動線)を示した線です。また、[Grid]、[Horizon]、[Axis Box]の表示にも依存します。

②Motion Path Frames

[Motion Path]の表示サイズを変える項目です。[Motion Path]の動きが細かい際、ここの数値を上げると動線の表示が拡大され、より見やすくなる。画面いっぱいに動かす際はここの数値はデフォルトにするか、小さく設定しておいた方が見やすいでしょう。

③Grid Position

グリッドの表示方法を変更します。[Floor]、[Producer]、[World]の3つの表示方法があります。[Producer]と[World]は同じように見えるかもしれませんが、次の項目の[Grid Axis]で(x軸、y軸、z軸)の表示方法を変更できます。[Floor]は軸の表示変更はできません。

④Grid Axis

[Grid Position]で[Producer]か[World]を選択した時に限り、(X Axis ,Y Axis ,Z Axis)の3パターンを選択することができます。

⑤Grid Subdivisions

グリッドの線分数を設定します。

⑥Grid Size

グリッドを表示するサイズを設定します。数値を大きくすると、グリッドが大きく表示されます。

⑦Birth Rate

パーティクルの発生する量を設定します。数値が大きいと、より多くのパーティクルが発生します。

⑧Longevity(sec)

パーティクルの寿命を設定します。パーティクルが発生して消滅するまでの時間の秒数を設定します。1.00なら1秒です。

⑨Producer

パーティクルが発生する点の位置座標や大きさを設定します。[Position]で3D空間上の発生する点の位置座標を設定し、[Radius]でパーティクルの影響する範囲を設定します。

[Physics]〜[Floor]

①Physics

パーティクルの物理的な制御を設定します。

② Animation

パーティクルの動きを選択します。11種類の動きから選ぶことができます。

[Explosive] 全方位に均等に噴き出します。最もオーソドックスな爆発的な動きになります。
[Direction Axis] オプションの[Direction]で設定した領域に応じてパーティクルが円すい状に噴き出します。ドリルのような表現になります。
[Cone Axis] オプションの[Direction]で設定した領域に応じてパーティクルが円柱状に噴き出します。
[Viscouse] 全方位に均等に噴き出します。[Extra]の設定によって速度が変化します。
[Twirl] 一定の方向に回転しながら放射します。[Extra]の設定によって速度が変化します。
[Twirly] ランダムに回転しながら噴出します。[Extra Angle]によって回転速度が変化します。
[Vortex] 上方向と横方向へ広がりながら放出します。
[Fire] 炎のように上昇するような動きになります。広がりはあまりしません。
[Jet Sideways] [Producer]の移動に合わせて変化します。[Producer]の位置をキーフレームでアニメートする必要があります。
[Fractal Omni] フラクタルモデルによって広がりが計算されます。独特な広がりになります。[Explosive]ほどの広がりは期待できません。
[Fractal Uni]  [Cone Axis]に似た動きになりますが、激しく放出します。一定の方向に対して激しい動きになります。

③Velocity

パーティクルが発生する際の速度を設定します。

④Inherit Velocity %

パーティクルが発生する際の、速度の維持を設定します。[Position]をキーフレームでアニメートしている時に有効になります。数値をマイナスの値にしたり絶対値を大きく設定すると、ロケットの放射炎のような効果になります。

⑤Gravity

重力の強さを設定します。

⑥Resistance

空気抵抗を設定します。

⑦Extra

動きをランダムに変化させます。数値を大きくすると、動きが繊細に見えるかもしれません。

⑧Extra Angle

[Cone Axis]の広がりの角度と[Twirly]の回転速度を変化させます。

⑨Floor

下記の設定を行います。

Floor Position Floorの表示位置を設定します。
Particle Visibility パーティクルのFloorに対する位置を設定します。[All]、[Above Floor]、[After Floor]の3種類から選択します。
Render Animation アニメーションオプションを設定します。[Normal]、[Reflected on Floor]、[Projected Floor]の3タイプから選択します。
Floor Action 床に当たったパーティクルの動きを設定します。[None]、[Ice]、[Glue]、[Bounce]の3種類から選択します。
Bounciness 床への跳ね返りの強さを設定します。数値が大きいほど跳ね返るパーティクルの強さが大きくなります。
Random Bounciness 床の跳ね返りのランダム度を設定します。
Bounce Spread 床に当たって跳ね返った時の広がりを設定します。数値が大きいほど、広く跳ね返ります。

[Direction Axis]〜[Rotation Axis]

①Direction Axis

Axisの方向を(X軸,Y軸,Z軸)のそれぞれの数値で設定します。

②Gravity Vector

(X軸,Y軸,Z軸)のそれぞれの重力値を設定します。

③Particle

パーティクルの色や形状や大きさを設定します。

④Particle Type

下記の22種類から選ぶことができます。

[Line] 線状のパーティクル。
[Star] 星状のパーティクル。
[Shaded Sphere] 外側が暗く表示された球体のパーティクル。
[Faded Sphere] 外側をぼかした球体のパーティクル。グローの粒のような表現になります。
[Darken&Faded Sphere] 外側を暗くぼかした球体のパーティクル。[Shaded Sphere]の外側がボケている感じです。
[Bubble] 内側をぼかした球体のパーティクルです。シャボン玉のような雰囲気です。
[Motion Polygon] ポリゴン表現です。統一された形のガラスの破片のようなパーティクル。
[Motion Square] 四角形のポリゴンのパーティクル。
[TriPolygon] 三角形の3Dポリゴンのパーティクル。
[QuadPolygon] 四角形の3Dポリゴンのパーティクル。
[Textured TriPolygon] レイヤーイメージを反射した三角形の3Dポリゴンのパーティクルです。[Texture]の項目でコンポジションを選択できます。
[Textured QuadPolygon] レイヤーイメージを反射した四角形の3Dポリゴンのパーティクル。[Texture]の項目でコンポジションを選択できます。
[Tetrahedron] 3Dの四面体のパーティクル。
[Cube] 立方体のパーティクル。
[Lens Convex] 凸レンズ表現。直前のレイヤーを反転させたような表現ができます。
[Lens Concave] 凹レンズ表現。直前のレイヤーを反転させたような表現ができます。
[Lens Fade] 外側をぼかしたレンズ表現。
[Lens Darken Fade] 外側を暗くぼかしたレンズ表現。
[Lens Bubble] 内側をぼかしたレンズ表現。
[Textured Square] レイヤーイメージを反射した四角形のポリゴンのパーティクル。
[Textured Disc] レイヤーイメージを反射した円形のポリゴンのパーティクル。
[Textured Faded Disc] レイヤーイメージを反射した外側をぼかしたのポリゴンのパーティクル。

⑤Texture

パーティクルのテクスチャとして使用するレイヤーの設定を行います。[Textured TriPolygon]、[Textured QuadPolygon]、[Textured Square]、[Textured Disc]、[Textured Faded Disc]のパーティクルタイプを選択した際に依存する項目です。

[Texture Layer] テクスチャとして使用するレイヤー(またはコンポジション)を選択します。
[Scatter] テクスチャとして表示されるイメージのばらつきを設定します。
[Texture Time] ムービーをテクスチャレイヤーとして使用した時に再生される時間を[Birth]、[Current]、[From Start]から選択します。
[Align to Direction] [Particle Type]で[Texture Disc]か[Faded Disc]を選択している場合、オンにするとパーティクルのモーションパスに沿って整列します。

⑥Rotation Speed

3Dポリゴンの回転の速度を設定します。

⑦Initial Rotation

3Dポリゴンの回転のばらつきばらつきを設定します。

⑧Rotation Axis

3Dポリゴンの回転方向を選択します。

[Birth Size]〜[Transfer Mode]

①Birth Size

パーティクルの発生時の大きさを設定します。

②Death Size

パーティクルの消滅時の大きさを設定します。

③Size Variation

パーティクルの大きさのばらつきを設定します。

④Max Opacity

パーティクルの不透明度の最大値を設定します。

⑤Color Map

パーティクルの色の変化を設定します。テクスチャを指定している場合変更はできません。

[Custom] オプションメニューの[Color Map]で設定した色が表示されます。
[Birth to Death] [Birth Color]、[Death Color]で指定した色が表示されます。
[Origin to Death] レイヤーイメージの色から[Death Color]で指定した色へ変化します。
[Birth to Origin] [Birth Color]で指定した色からレイヤーイメージの色へ変化します。
[Origin Constant] 発生するポイントの元のレイヤーの色を維持します。

⑥Birth Color

パーティクル発生時の色を設定します。

⑦Death Color

パーティクル消滅時の色を設定します。

⑧Custom Color Map

発生から消滅までの色の変化を段階的に設定します。

⑨Volume Shade(approx)

パーティクルの陰影を設定します。数値が大きいほど影が濃くなります。

⑩Transfer Mode

パーティクル同士が重なった際の表示方法を選択します。[Composite]、[Screen]、[Add]、[Black Matte]から選択します。

[Composite] 消滅色を優先します。
[Screen] トラックモード「スクリーン」と同様の重なり表現が得られます。
[Add] トラックモード「加算」と同様の重なり表現が得られます。
[Black Matte] 反転させたような表現になります。下にあるレイヤーを反転させたような表現です。

[Extras]〜[Random Seed]

①Extras

その他のオプションを設定します。

②Effect Camera

カメラの位置を設定します。

[Destance] カメラと画面の距離を設定します。数値が大きいと、距離が離れます。
[Rotation X,Y,Z] カメラの位置をX,Y,Z座標で設定します。
[FOV] カメラの視界を設定します。

③Depth Cue

カメラから離れた位置にあるパーティクルの表示を設定します。

[Type] [None],[Fade],[Fog]から表示を選択します。
[Distance] [Fade],[Fog]を選択した場合に影響を受ける強さを設定します。[Fade]の場合、数値が小さいほど色が薄くなり、[Fog]の場合数値が大きいほど[Fog Color]が濃くなります。
[Fog Color] [Fog]の色を設定します。

④Light Direction

ライトの方向をX,Y,Z軸の座標で変更します。[-1〜1]の数値で設定します。

⑤Hold Particule Release

パーティクルが落下するまでの時間を設定します。[0〜100]で設定します。100の場合落下しないため、[Producer<Radius X,Y,Z値]を変化させることでその範囲にアニメーションが描画される。

⑥Composite With Original

[オン]にすると、元のイメージ(下のレイヤー)と合成します。

⑦Random Seed

パーティクルのランダム値を設定します。

まとめ

今回は、手作りした紙の素材をPhotoshop CCでデータ化し、After Effects CCのエフェクト[CC Particle World]によってバラの散っていくアニメーションを作成しました。後半では、[CC Particle World]のプロパティを詳細に解説してみました。いかがでしたでしょうか?[Transfer Mode<Black Matte]では上質なテキストアニメーションも作成できそうですね。これであなたも結婚式で自信をおって自分が作ったと胸を張ってください!

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早稲田大学卒業→大手音響会社に新卒で就職→デジタルサイネージ向け動画の企画、編集などの業務に従事→田舎で映像フリーランスとして企業VP・株主総会動画・アプリ紹介動画・WEB動画教材コンテンツなど、企業様の動画コンテンツのオンライン編集をメインにお仕事を受注。 銭湯が好き。

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