こんにちは!カズノコです。
今回はクリエイティブ職で1年半、動画制作フリーランス1年、法人代表2年を経験した私が、動画編集で最初の1円を稼ぐための方法というテーマでアイデアを共有したいと思います。
動画編集を含む動画制作の案件を受注も発注も両方行なっている弊社ならではの視点でのアイデアになるので参考になると思います。
「いや、1円って…www」
と笑っている方もいるかもしれません。
しかし最初の1円すら自力で稼げない人が多いのも事実です。
会社の名前を使って月30万円の給料をもらうのと、自分の名前で1円稼ぐのでは価値がまるで違います。給与所得と事業所得は天地の差です。
実際僕も、事業所得で1円稼げた時の喜びは、事業所得で月商100万円達成した時より嬉しかったです。
1.動画編集の基礎知識
本題の前に、動画編集の基礎知識をお伝えします。
1.1動画編集とは何か?
動画編集とは、映像と音声の素材を適切に切り取り、組み合わせ、編集して一つの映像作品を作り上げる技術のことを指します。
動画制作は基本的に下記のフローで行われます。
- 企画構成
- 素材作成
- 編集
- 音響効果
- 書き出し・納品
上記の3~5の工程を動画編集の仕事では担当します。
1.2仕事で使う動画編集のツールと技術
動画編集作業には特別なツールが必要で、主にAdobe Premiere Pro, DaVinci Resolve, Final Cut Pro, Avid Media Composerなどの編集ソフトウェアが利用されます。また、After Effectsのような特殊効果ツールや、PhotoshopやIllustratorのようなグラフィックソフトウェアも必要となることがあります。
動画編集で使用する編集アプリについては下記の記事で詳しく解説しています。
動画編集アプリについては上記記事を見ていただければ把握できると思うのですが、クライアントワークで使用するのは動画編集アプリだけではありません。
クライアントや外注先とコミュニケーションをとってプロジェクトを進めるため、コミュニケーションツールも必要になります。
下記ツールは最低限使用できるようにしておきましょう。
- Zoom(Web会議ツール)
- Google Meets(Web会議ツール)
- Chatwork(メッセージやデータの配信が可能)
- messenger(Facebookの友だちとメッセージのやり取りができるアプリ)
プライベート用でLINEをメッセージアプリとして使っている方も多いと思います。
しかし、ビジネスシーンではアプリを分けたいという方も多いのでChatworkなどのニーズは大きいです。
また、経営層は意外とFacebookを使っている方が多いのでmessengerでの連絡も結構多いです。
1.3動画編集の習得にかかる期間
動画編集をマスターするには時間がかかります。
基本的な操作を覚えるのに数週間から数ヵ月、ある程度のレベルに達するには数年を要することもあります。
YouTubeの動画編集のような基本的な編集のみであれば1ヶ月程度でも習得は可能です。
しかし、さらに高単価を目指すために習得が必要なAfter Effectsのようなアプリを習得するには最低でも3ヶ月程度は必要です。
2.動画編集スキルの磨き方
では次に具体的に動画編集のスキルの磨き方についても先にお伝えしておきます。
2.1独学とスクール
動画編集のスキルは独学でも学べますが、専門的なスクールに通うことで効率的に学ぶことも可能です。スクールでは基本的なテクニックから高度なテクニックまで、系統だてて学ぶことができます。
独学で学ぶことのメリットは下記が挙げられます。
- 学習するのにお金がかからない
- 調べる能力があれば無数に情報を得られる
- 勉強を自由にカスタマイズできる
独学で学ぶことのデメリットは下記が挙げられます。
- 時間がかかる
- 応用力が身につかない(チュートリアルの場合0から100まで丁寧に教えてくれるため)
- 実務で通用するクオリティになっているのか確認ができない
スクールや講座で学ぶ場合はその逆ですね。
2.2ポートフォリオの作成
自分のスキルを示すためには、自分の作品をまとめたポートフォリオが不可欠です。自分が作成した動画を適切に公開することが必要です。
動画編集に関するポートフォリオの作り方については以前動画でも解説したのでよければ下記から確認してみてください。
まずは案件獲得につながる動画を1本作り切ることが成長の第一歩です。
2.4最も成長するのは結局〇〇
結局最も成長するのは「実務」です。
理論や技術の学習は重要ですが、実際にプロジェクトに取り組むことで、さまざまな課題に直面し、それを解決するための方法を見つけることでスキルは大きく向上します。
しかし、実際のお仕事を成長するために行う、というのは実は間違った思考です。
例えば、下記のようなフィードバックはクライアントからすると無駄な作業になります。
- デザインが原理原則に即していないためおかしい
- 参考動画と比べて動きが多すぎる
- テイストがターゲットと合っていない
動画編集に関するクオリティはこの人に任せておけばOK!
という信頼関係が築けていれば、クライアントはコンテンツの内容面に集中することができます。
動画を制作する上で最も大切なのは、コンテンツの内容です。
この内容の推敲にクライアントは集中したいんです。
なので、最低限のクオリティは出せるレベルでクライアントワークを行うと良いでしょう。
一般的な動画のクオリティが出せているかは必ず仕事を始める前にプロの目でチェックを入れておいた方がいいです。
3.動画編集で稼ぐ方法
では早速、本題の動画編集で稼ぐための方法をいくつか紹介します。
3.1企業または個人から案件を受注する方法
企業や個人から直接案件を受注する方法は最も一般的です。
これにはクラウドソーシングサイトや自身のウェブサイト、ソーシャルメディア等を活用して自分のスキルをアピールし、顧客を獲得する方法があります。
また、直接クライアント候補になる企業へアポイントのメールを送り、商談を行うという方法もあります。
ここについては次の4章「動画編集の仕事の探し方」で詳しく説明します。
3.2動画配信プラットフォームで広告収入を得る方法
YouTubeなどの動画配信プラットフォームを利用して動画を配信し、広告収入を得る方法もあります。ただし、一定の視聴者数や再生時間が必要となるため、一夜にして稼げる方法ではありません。
例えば、直近1年間で弊社で立ち上げたYouTubeチャンネルがあるので参考にしてみましょう。
2022年8月に立ち上げたチャンネルが収益化したのは2022年12月中旬ごろです。
動画投稿本数としては、1ヶ月で10本で、現在のチャンネル登録者数は3.6万人程度になっています。
収益化した12月の収益は3万円程度でそれ以降は20~40万円が毎月入ってきているペースになっています。新卒の給料くらいの売上を出すためには、私の力でも約半年かかっています。
なのですぐに稼げる方法ではないので注意が必要です。
3.3自社商品を動画で作って販売する方法
自社で商品やサービスを開発し、そのコンテンツとして動画を使用する方法もあります。
例えば、「進学塾」「オンラインサロン」「パソコンスクール」「英語塾」「ダイエット講座」などコーチング関連のサービスとの相性は良いです。
弊社でも自社サービスとして動画編集スクール「Motion Render」を運営していて、コンテンツはほとんどが動画コンテンツになっています。
このように有益な情報や体験を動画コンテンツとして販売する方法もあります。
3.4テンプレートサイトなどでプロジェクトファイルを売る方法
テンプレートやプリセットを作成し、それを販売する方法もあります。Envato MarketやMotion Elementsなどのサイトでは、個人が自分の作成したデジタルアセットを販売することができます。
4.動画編集の仕事の探し方
動画編集の稼ぎ方についてわかったと思います。
ここからは最も一般的な受託制作の案件で稼ぐために必要な仕事の探し方についてお伝えします。
他にもあると思いますが、今回は10個に絞ってお伝えします。
4.1クラウドソーシングサイトで案件を探す
クラウドワークスやランサーズのようなクラウドソーシングサイトでは、世界中から集まるクライアントが多様な案件を出しています。プロジェクトの規模や予算、期間などに応じて自分に合った案件を探すことができます。
4.2ソーシャルメディアで案件を探す
Twitterなどのソーシャルメディアも、仕事を見つけるための有力なツールです。自身のスキルをアピールするだけでなく、他のプロフェッショナルと交流することも可能です。
Twitterでは実際に動画編集ディレクターが編集者むけに案件の募集をしていることがあるんですよね。試しにTwitterの検索から「動画編集者募集」で検索して見てください。
他にもBehanceというAdobe社が運営するサービスもあります。
これは、世界中のクリエイターが自身の作品を公開しているソーシャルネットワークサービスです。
このプラットフォームでは、他のクリエイターの作品から刺激を受けたり、ヒントを得たりするだけでなく、自分の作品を公開して反応を見ることもできます。
実はこのプラットフォームに自分の作品と連絡先を載せておくと、世界中の動画制作の依頼を検討している方の目に止まる可能性があるので侮れないところなんです。
4.3フリーランスプラットフォームの活用
フリーランス専用のプラットフォーム、例えばレバテックフリーランスやVIDEO WORKSなども有効です。これらのプラットフォームでは、自分のスキルに見合った仕事を見つけることが可能です。
4.4求人サイトを活用
Indeedなどの求人サイトも活用しましょう。これらのサイトには、大手企業からスタートアップまで、さまざまな規模の企業が求人を出しています。
4.5業界の集まりに参加
映画祭やテクノロジーコンファレンスなどの業界イベントは、新しいコネクションを作る絶好の機会です。
また、最新のトレンドを把握したり、自分のスキルをアピールしたりすることも可能です。
特に、メインのイベント後の懇親会のある業界イベントでは名刺交換や雑談レベルの交流や案件相談も行われています。
最初のうちは目についた大きなイベントは行っておいて損はないと思います。
例えば、下記のようなイベントはおすすめです。
- VIDEO COPILOT LIVE!
- Adobe MAX
- CG WORLDなどが主催している大きめなイベント
実際に僕も駆け出しの頃、アンドリュークレイマー氏が来日したVIDEO COPILOT LIVE!にて案件獲得に成功しています。
4.6地元ネットワークを活用する
地元のビジネスネットワークやコミュニティイベントも重要なイベントです。
地元の企業や個人と直接コミュニケーションを取ることで、新しい仕事の機会を見つけることができます。
あなたもご自身の住んでいる場所の近くの朝活などを調べてみてはいかがでしょうか?
4.7オンラインサロンの活用
特定のスキルや分野に特化したオンラインサロンは、知識を深めるだけでなく、同じ興味を持つ人々と出会う場となります。これらのコミュニティで積極的に関与することで、新しい仕事の機会を見つけることができます。
実際に僕が入ってみたのは、StockSunSalon、人生逃げ切りサロンです。
4.8コンペへの参加
映像制作のコンテストやコンペティションに参加することは、あなたのスキルを広く認知してもらい、新しい仕事の機会を創出するための良い方法です。
実際に私もStarbucks協賛のコンペで受賞したことをきっかけに大型案件受注に繋がりました。
4.9ビジネスマッチングアプリの活用
ビジネス系のマッチングアプリも新規人脈を構築するのに効果的な手段です。
上記あたりは初期費用がかからずおすすめです。
4.10展示会へ出展
コンテンツ東京などの展示会への出展も商談の機会を得る絶好のチャンスです。
僕の友達でも出展して案件獲得につながった声はよく聞きます。
5.動画編集で最初の1円を稼ぐためのステップ
仕事の見つけ方についてある程度わかったと思います。
次に、具体的に最初の1円をどう稼ぐのかといった部分についてお伝えします。
5.1顧客リストの作成
顧客を見つける最初のステップは、潜在的な顧客リストを作成することです。
このリストは、自分のサービス(動画制作)を提供することができる可能性のある人々や企業を含むようにします。
リストを作ったら、それぞれにメールや電話などをして自分提供できる価値を紹介します。
上記は弊社で作成した顧客管理シートのテンプレートです。
5.2顧客との関係づくり
一度関係を築いたら、それを深めるための努力が必要です。
定期的なフォローアップ、質の高いサービスの提供、顧客のフィードバックなどを通じて、信頼関係を構築します。
5.3オファー
顧客に対して具体的な提案をすることは、最初の1円を稼ぐために重要です。
どのようなサービスを提供するのか、どれくらいの料金を設定するのか、プロジェクトのタイムラインはどうなるのかなど、詳細な提案書を作成し、顧客に提示します。
初めての案件の場合は実績がないと思います。
その場合は、例えば下記のようなフローだと発注サイドはありがたいです。
- ポートフォリオの確認
- 無料または低料金の仕事からスタート
- 仕事のパフォーマンスに満足できたら相場でご依頼
最初のうちは単価は気にせず、実績になるような案件をしっかり行いましょう。
そうすることで、自分のスキルに合った案件に相場で提案できるようになります。
5.4再アプローチ
全ての顧客が最初のオファーを受け入れるわけではありません。
しかし、断られたからと言ってすぐに諦めるべきではありません。
時間を置いて再度アプローチし、顧客のニーズに合わせて提案を調整することも重要です。
例えば、新年の挨拶として、最近作った動画と一緒にメールを送るなどは有効な手です。
実際に私もちょっと疎遠になったクライアントに対してたまに進捗の報告などは行っています。
6.動画編集キャリアの歩み方
6.1 長期的な視点を持つことの重要性
動画編集のキャリアは、一夜にして築かれるものではありません。
最初は無料や低単価でも実績を積む期間も必要です。長期的な視点を持ち、地道にスキルを磨き、経験を積んでいくことが重要です。
しかし、経験年数は正直関係ありません。
評価されるのは経験年数ではなく100%実績です。
6.2 クリエイターの月収ってどれくらい?
クリエイターの月収は、その人のスキル、経験、地域、仕事量などにより大きく変わります。しかし、一貫して高品質な作品を提供し、信頼できる顧客基盤を築くことで、安定した収入を得ることが可能です。
とはいえ、実際クリエイターエコノミー(クリエイター活動を通じた経済圏)の調査によると、クリエイター活動を通じて収入を得ている人は59.2%となっています。
その中でクリエイター活動を通じて得る収入額は月5万円が最も多くなっています。
少ないですよね。。。
この原因は、単価の低い案件(例えばYouTubeの動画編集5000円×10本など)で収益を得ているなどが考えられます。
6.3 月5万円の壁を突破するためには
月5万円の壁を突破するためには、スキルをさらに磨き、より大きなプロジェクトを引き受けることが必要です。
また、顧客からの信頼を得ることも重要で、これは高品質な作品を一貫して提供し、納期を厳守することにより実現できます。
また、価格交渉のスキルも重要です。
自分の価値を理解し、それに見合った価格をしっかりと設定しましょう。
これらの要素を一貫して実行すれば、月5万円の壁を突破することが可能になります。
動画編集のキャリアは、技術的なスキルだけでなく、マーケティング、ネットワーキング、そして自分自身の価値を理解することも重要な要素となります。初めは困難に思えるかもしれませんが、継続的にスキルを磨き、挑戦を続けることで、自分だけのキャリアを築くことができます。
6.4 動画編集事業を構築するための目標設定を一緒にしませんか?
「どんな動画ジャンルがいくらくらいで取引されているのかがわからない」
「具体的にどんなスキルがあればいくら稼げるのかの目安がわからない」
などの問題を抱えている方も多くいらっしゃいます。
そこで弊社では副業からフリーランス独立を志す方をサポートするためのマンツーマンで指導を行うオンラインスクールMotion Renderを開講しています。
初回は完全に無料で動画編集キャリアの目標設定を行なっていますので興味がありましたら下記よりいますぐ予約してみてください。
(毎月10名限定のため気になっている方はお早めの予約をお願いします)
いますぐ予約する。
まとめ
さて、本日は以上です。
いかがでしたでしょうか?
最初の1円は稼げそうなイメージが湧きましたか?
一口に営業といってもさまざまなアプローチがあったと思います。
今回紹介したことは一例で一制作会社の社長のアイデアにすぎません。他にも方法はたくさんあると思います。ビジネスに正解は一つではありません。
あなたにあった動画編集の稼ぎ方、営業方法が見つかることを祈っています。
参考文献
日本初※!国内クリエイターエコノミー調査結果を発表 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000082387.html