電撃エフェクトを作る方法 / Adobe After Effects CC

カズノコです。今回は、Adobe After Effects CCの標準エフェクトのみで、電撃エフェクトを作る方法について解説します。今回、2つのパターンで解説を行います。はじめに初級者でも簡単にできる基本的な電撃エフェクトの作り方を解説します。次に、派生版として、シェイプレイヤーを複数組み合わせて電撃の厚みを出した別パターンの電撃の作り方を解説します。
もくじ
ロゴの作成
黒系の平面レイヤーを作成
ロゴを作成する
・シェイプレイヤーやテキストレイヤーを使用し、ロゴを作成する。
→スケールなども調整
・デザインはお好みで、いい感じに作ろう。
ロゴのために作ったシェイプレイヤーやテキストを選択し、プリコンポーズしておく(Command + Shift + C)。
プリコンポジション[ロゴ]が作成できた。
電撃エフェクトを作る(パターン1)
電撃1(シェイプレイヤー)
シェイプレイヤー(楕円形ツール)
・位置:楕円形ツールで作成した円形の白のシェイプが上から下へ落ちてくるようなアニメーションを位置のキーフレームで作成する。
・スケール:縦横の鍵を外し、横(x軸)の値を「端0→中央50→端0」になるようにキーフレームを打つ。
・塗りの色は白、線はなし。
タービュレントディスプレイス適用
楕円形ツールで作成したシェイプレイヤーに対して、[エフェクト<ディストーション<タービュレントディスプレイス]を適用する。
・量:150
・サイズ:100
・複雑度:6
グロー適用
・グローしきい値:60%
・グロー半径:25.0
電撃2(シェイプレイヤー)
電撃1を複製(Command + D)
タービュレンスディスプレイスメントの展開の値を変更
1~2くらいプラスする。
シェイプの色を変更する
今回は、電撃っぽい青系(シアン系)の色にした。
グローの値調整
今回はしきい値の値を45%に変更した。
電撃3(シェイプレイヤー)
電撃2を複製(Command + D)
タービュレントディスプレイスメント変更
量の値を600まで上げる。
プリコンポーズしたロゴ
グローの適用
電撃2で作ったグローをコピーし、ロゴのコンポジションにペーストすることで、電撃に馴染むグローを適用しておくといい感じの光を演出してくれる。
これでパターン1は完成です!
電撃エフェクトを作る(パターン2)
基本的な素材はパターン1で作ったものを流用します。
パターン1で作ったコンポジションを複製(Command + D)
プロジェクトパネルにいき、パターン1で作ったコンポジションを複製します。
シェイプレイヤーを全て消す
シェイプが電撃を構成するので、パターン1で作ったシェイプは全て消しておきましょう。
ロゴの色変更(任意)
[エフェクト<描画<塗り]をロゴに適用することで、ロゴの色を変更することができます。今回は、パターン1との違いを出すために色をシアン系の色に変えておきます。電撃1(シェイプレイヤー1)
楕円形パスを追加
→サイズ:デフォルトは100→0に変更
線を追加
→線幅:30px程度
→線の色:シアン系
キーフレーム
→楕円形パスのサイズが0、線の線幅が30pxを0秒のところでキーフレームを打っておく。
→楕円形パスのサイズが400、線幅が0で20フレーム後くらいにキーフレームを打っておく。
タービュレントディスプレイス適用
[エフェクト<ディストーション<タービュレントディスプレイス]を適用→量:100
→複雑度:6
→展開:0
※タービュレントディスプレイス適用後、キーフレームにイージーイーズをかけ、グラフを見ながら調整する。
電撃2(シェイプレイヤー2)
電撃1を複製
線の色を変更
電撃1と違う色に変更する(白系など)
タービュレントディスプレイスの値の変更
展開の値を変更(2くらいにしました)し、電撃1のアニメーションと被らないような形に整える。
線幅のキーフレームをずらす
線幅のはじめのキーフレームを20ほど後ろへずらすと少し濃い存在感のある感じの電撃になります。
電撃3(シェイプレイヤー3)
電撃2を複製
タービュレントディスプレイスの値の変更
展開の値を変更し、形が被らないようにする。(5くらいにしました。)
線幅のキーフレームの値を変更する
線幅のはじめのキーフレームの値を30から20くらいに減らしてみる。
すると、細めの電撃になります。
線の色
シアン系にしておきましょう。
電撃4(シェイプレイヤー4)
電撃3を複製
タービュレントディスプレイスの値の変更
量:150に変更
線の色
白系にしておきましょう。
トランスフォーム<サイズ変更
サイズをだいたい40程度にする。
レイヤーの配置変更
今作っている電撃レイヤーははじめに現れる小さな電撃です。
ですので、この電撃以外のレイヤー(平面レイヤー以外)を後ろにずらしましょう(10フレーム程度が目安ですが気持ちいいところに設定しておきましょう)。
その他の電撃を作成
以上のようにして、他にもいろんなところに電撃を配置して見ましょう。合計5つ以上くらい重ねるといい感じになります。
電撃にグローを適用、ロゴのでる位置を調整
最後に、全ての電撃にグローを適用しましょう。
また、ロゴの出現するタイミングを決めて、出てくるところは、フェードイン(不透明度の値を徐々に高くする手法)でロゴを出しましょう。
これで完成です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回作った電撃エフェクトは若干アニメ調でもありますが、タービュレントディスプレイスメントの複雑度の値を調節することで、実写にも近づけることができると思います。また、もっと複雑度の値を小さくすると、よりアニメ調になると思います。
参考にした海外事例